〇4番(茂原正秀君) 議長のお許しをいただきましたので、さきに通告しました財政健全化のため
の対策についてを質問いたします。

富岡市の財政は深刻な事態になっています。自治体の財政状況を示す代表的な指標である経常収支
比率や実質公債費比率は、昨年度は県内12市の中で最悪でした。また、普通会計における平成17
年度の決算状況では、実質収支は9億4,000万円ほどの黒字になっておりますが、これはこれま
で蓄えてきた財政調整基金などの積立金を14億6,000万円ほど取り崩したことによる黒字であ
って、実質単年度収支は4億6,000万円ほどの赤字になっています。一般の家庭に例えれば、収
入だけでは生活を賄えないので、とらの子の貯金をおろしながら家計を維持しているという状況と言
えましょう。さらに、これからはより厳しい正念場を富岡市は迎えることになります。現在のペース
で進めば、この2年ほどのうちに財政調整基金は底を尽き、積立金の取り崩しで乗り切ることができ
ない事態となる可能性が高いからです。それに加えて市で建設し運営する特別養護老人ホームと富岡
製糸場の巨額な管理コストも歳出に加わることを考えれば、さらに財政状況の悪化が加速する危険性
も懸念されます。以上の内容を踏まえた上で質問いたします。

大変厳しい富岡市の財政状況を健全化するため、具体的にどのような対策をお考えでしょうか。
以上、壇上からの質問といたします。ご答弁のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

〇議長(勅使河原喜夫君) 市長。
(市長 岩井賢太郎君登壇)

〇市長(岩井賢太郎君) 4番 茂原議員さんからいただきました財政健全化のための対策について
の質問にお答えをいたします。

現在、日本経済はイザナギを超えたと言われておりますが、我々の住む地域には実感の伴わない好
況となっております。この結果として市の税収も伸び悩んでおります。加えて三位一体改革による国
庫補助金の削減や地方交付税の見直しによる一般財源の削減などにより、地方の小都市はかつてない
窮状に追い込まれております。富岡市においてはこれまで一般財源の枠配分に基づく一律削減や、数
次にわたる行政改革などにより、財政の健全化を進めてまいりましたが、一方では福祉や教育分野を
筆頭に年々高まる行政需要とともに、国の方針に沿い、景気浮揚対策としての公共事業や箱物施設の
建設を行ってきたところでございます。こうした大きな日本経済の流れの中で、各種財政指数におい
ても思うような成果があらわれてこない状況となっているところでございます。そして、平成17年
度決算からはご承知のとおり実質公債費比率という新たな基準ができ、この数値が県内12市中で最
下位であることが新聞報道されたわけであります。

この実質公債費比率でございますが、算定に使われました基礎数値は、本市の公債費のピークであ
った平成16年度を含む平成15年度からの3年間をベースに算定されたものでありまして、今後は
無理な起債をしない限り、着実に減少していく見込みであります。平成22年度には基準値でありま
す18%を下回ることが確認されております。また、先ほど国の方針に沿ってさまざまな投資を行っ
てきたと申しましたが、この状況が続くと、財政運営ができなくなるとの認識のもと、一般会計にお
いてはここ数年は極力投資的経費を抑えるとともに、起債についても交付税算入されるものを選択す
るなどして、健全財政に努めてまいりました。このように財政健全化の努力をしたわけでございます
が、結果的には小手先の改善であり、大きな改革でなかったと言えるかもしれません。

財政健全化に当たって最も大きなものは、固定費である人件費でございます。現在集中改革プラン
を策定中でございますが、これには平成何年度までに何%の人員削減というような具体的な数値を盛
り込むことになっております。このほかにも事務事業の整理統合や廃止などでも、同様の具体的表現
をする予定でありますので、これを実施することでかなりの効果があるものと考えております。加え
て聖域なき見直しを行うとともに、指定管理者制度のさらなる活用など、ランニングコストの徹底し
た削減を実施していきたいと考えております。また、新規の税収を確保するためにあらゆる方策を検
討し、行政経営に取り組んでいく所存であります。例えば有料広告の実施により、例え幾らかでも稼
ぐ。応募がなければ注文取りに出向くなど、今までの役所の常識を破っていく。こうした中で職員の
意識改革が進み、全体の流れが変わっていくものと確信をしております。また、意識改革として本年
度職員の民間派遣、来年度職員の民間派遣を実施していくことも考えておりますので、これも一つの
きっかけになるものと思います。

財政健全化から意識改革の話になってしまいましたが、私は市長就任当初から職員の意識改革を訴
えてまいりました。お客様を迎える姿勢として「いらっしゃいませ」、お帰りの際には「ありがとうご
ざいました」などのあいさつもそうですし、市民課窓口の時間延長や土日の窓口開設もその一環であ
ります。職員の意識改革が実現し、これが定着すれば好循環が生まれ、今の膠着状態を脱し、ひいて
は財政健全化の方向に向かっていくものと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお
願い申し上げます。
以上、壇上からの答弁とさせていただきます。ありがとうございました。

◎ 休 憩
午前11時55分休憩
〇議長(勅使河原喜夫君) 昼食のため午後1時まで、休憩いたします。

◎ 再 開
午後 1時00分再開
〇議長(勅使河原喜夫君) 再開いたします。

◎ 続・一般質問
〇議長(勅使河原喜夫君) 午前中に引き続き一般質問を行います。4番。
〇4番(茂原正秀君) ご答弁、まずはありがとうございました。
大変厳しい状況の中、市としても懸命に努力されていることは理解できました。夕張市の財政破綻
で自治体の財政問題というものは一気に注目されるようになりましたが、なかなか妙案が浮かばず、
全国の自治体が頭を悩ませているのが現実かと思います。ただ、妙案がない中でも財政を改善するた
めに極めて重要なことがあるかと思います。それはまず職員の皆さんや議員全員が、富岡市の財政状
況を正しく認識することと、市民の方々にそれを知っていただくことであると私は考えております。
財政というものはある意味、非常に難しいというか、わかりづらいもので、黒字だ、赤字だと表現す
る収支だけでも少し調べるだけで、形式収支とか実質収支、単年度収支、実質単年度収支など幾つも
言葉が出てきてしまい、よほどの専門家でもなければ、正しく理解するのは難しいと考えられます。
財政再建団体となるあの夕張市でさえ、表面上の収支は黒字で、市民だけでなく、多くの職員も、議
員も現実を知らなかったという話が読売新聞の記事にありましたが、このことからも財政健全化に最
も重要なのは、財政についての正しい情報を富岡市民全員が共有することであると思います。
そこで、この点について質問いたします。まず、収支は幾つもあるというお話をした中で、最も注
意しなければならないのは、実質単年度収支であると私は考えております。その富岡市の実質単年度
収支は平成14年度から赤字になり、昨年度まで連続赤字が4年続いていますが、今後この収支につ
いてどのような見通しや改善目標をお持ちでしょうか。

また、ここからは市民の皆さんに、富岡市の財政状況をわかりやすく、かつ正しく知っていただく
ことについてお尋ねいたします。さきの「広報とみおか」11月号に掲載されました富岡市の財政状
況についての特集ですが、複数の方から、というよりも、かなりたくさんの方なのですけれども、富
岡市の財政状況は悪いという話はいろんな新聞に出ていたので知っていたけれども、「広報とみおか」
の特集は細かい数字はたくさん出ているけれども、幾ら見ても財政状況がいいのか悪いのか理解でき
ないよねと、そういうお声を私はいただきました。このお声はごもっともなことと思います。「広報と
みおか」に掲載されていたものは、歳入と歳出の内訳の数字とその収支であって、これまでの貯金で
ある積立金を取り崩して歳入を賄っている点や、重要な財政指標には触れていないのですから、理解
できなくても仕方ないものと思います。しかし、夕張市の一件から市民の皆さんの市財政への関心が
高まっている中、重要なことは一般の新聞から知り、市の広報ではわからないという現状は問題があ
るかと思います。

そこで、この点についてお尋ねいたします。市の財政状況を市民の皆さんに正しく、わかりやすく
知っていただくために、具体的な方法をお考えでしょうか。

さらに、ここからはまた次の内容に移ります。先ほど聖域なき見直しを行うとともに、指定管理者
制度のさらなる活用など、ランニングコストの徹底した削減を実施していきたいという表現がござい
ましたが、この点についてもう少し踏み込んでみたいと思います。富岡市はことし3月、1市1町の
合併を経たわけでございますが、その合併を契機に重複する施設もふえました。例えば入浴施設では
かぶら健康センター、妙義ふれあいプラザ、コミュニティーセンター上高尾がございます。また、同
様に美術館の方も美術博物館とふるさと美術館がございます。これらは市民の生活に潤いや憩いを与
える施設ではございますが、採算的には厳しいのが現実です。現在のところはすべての施設が従来ど
おり運営されていますが、万一この数年のうちに取り崩すことができる積立金が枯渇した場合、富岡
市で維持管理していくのは難しい施設が出てくる可能性も予想されます。特に平成17年度の赤字額
が9,000万円を超えている美術博物館と、赤字が7,000万円を超えているかぶら健康センタ
ーは、財政難で超緊縮予算を組まざるを得ない事態になった場合、現在の運営のやり方では続けるこ
とは極めて困難であるかと思います。

そこで、この点について質問いたします。美術博物館とかぶら健康センターの両施設は、これまで
もさまざまなコスト削減努力をしてきたと思いますが、それでも収支のバランスが大きく崩れており
ます。指定管理者制度の活用というお話が先ほどございましたが、この二つの施設に導入することを
検討するか否かはわかりませんが、これほど大きな赤字が出ている施設を富岡市にかわって管理して
いただけるような民間企業や団体は、容易には見つからないと予想されます。このようなことから最
終的にはランニングコストの徹底した削減という方向で進まざるを得ないことになろうかと思います
が、これまでも長年コストの削減に努めてきた上のさらなる削減というのは、口で言うのは簡単です
が、現実にはかなり困難なものと思います。コストの徹底した削減を実施するならば、従来の方法を
さらに推し進めるようなやり方では、もはや限界であり、発想を切りかえる必要があるかと思います。
例えば最初に許容できる赤字額を決めた上で、それをもとにして施設の開館日数や配置する職員数、
行う事業や企画、使うべき設備、廃止すべき設備などを決定するようなコスト管理方法を取り入れる
のも一つの対策であるかと私は考えております。今後広域合併が進むような場合、重複する施設がさ
らにふえることは確実です。となりますと、従来型のコスト削減方法ではとても対応できるものでは
なく、市の財政がさらに窮地に追い込まれた場合、施設の閉鎖、廃止というところまで進まざるを得
ないことも予想されます。

以上の内容をご理解いただいた上で質問いたします。
まず、一つ目ですが、美術博物館とかぶら健康センターの両施設も指定管理者制度の活用を視野に
入れているのでしょうか。

そして、二つ目ですが、持続可能な施設運営を行うために、それぞれの施設について最初に許容で
きる赤字額を決めた上で事業内容を決定したり、変更していくという逆発想的なコスト管理方法につ
いて、当局はどのようにお考えでしょうか。
以上、第2質問といたします。

〇議長(勅使河原喜夫君) 市長。

〇市長(岩井賢太郎君) 茂原議員さんから4点の再質問をいただきました。先ほどの答弁の中で申
し上げましたとおり、富岡市の財政はここ数年、ここ何年かが一番苦しい時期であることは十分認識
して、健全化に取り組んでおるところであります。しかし、これを実行するには市内部だけでなく、
市民の皆さんにもご協力をしていただかなくてはできないものと考えております。そういった意味で
茂原議員さんが言われましたように、財政状況は市民の皆さんにわかりやすくご説明して、ご理解を
いただくことは大変重要なことでありますので、今後は広報や予算説明会の場等々で実施してまいり
たいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
なお、4点のお答えにつきましては、財政状況でもありますので、企画部長から答弁をさせていた
だきますので、よろしくお願いをいたします。

〇議長(勅使河原喜夫君) 企画部長。

〇企画部長(大塚 誠君) それでは、茂原議員さんの再質問に順を追ってお答えをいたします。
初めに、実質単年度収支の見通しや改善目標についてお答えをいたします。先ほど市長からお答え
をいたしましたように、ここ数年投資的経費を抑えるとともに、起債につきましても交付税算入され
るもののみを選ぶなどして、健全財政に努力をしてきたところでございます。なぜ実質公債費比率が
基準値を超え、実質単年度収支が4年連続で赤字になったのかということでございますが、基本的に
交付税措置のない起債はせずに、一般財源、つまり財政調整基金の取り崩しで対応してきたというこ
とが一つの原因であろうかと思います。また、国の三位一体改革によりまして、地方交付税が毎年減
額され続けていることも大きな要因でございます。この結果、財政調整基金の残高が少なくなってき
たものと考えております。このままですと、平成19年度の予算編成は何とか対応可能ですけれども、
20年度には十分な残高がなくなるという状態になることも考えられます。そのような事態にならな
いように投資的経費を極力圧縮するとともに、事務事業の見直しを初めとするさまざまな行政改革や
集中改革プランを策定するなどにより、実質単年度収支の改善に向けて努力をしてまいりたいと考え
ておりますので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。

次に、市の広報で財政状況をわかりやすくお知らせする具体的な方法を考えているかとのご質問に
お答えをいたします。財政公表につきましては、毎年5月と11月の年2回、「広報とみおか」でお知
らせをしているところでございますが、茂原議員さんご指摘のように歳入歳出の内訳や、その収支な
どの内容ですので、ある面では市民の皆さんには理解しにくい部分があったかと考えております。ま
た、特にことしの11月号の財政公表につきましては、合併前の旧富岡市、旧妙義町、さらに新富岡
市の三つの決算についてそれぞれ掲載をいたしましたので、余計わかりにくかったのではないかと思
います。近年にない厳しい財政状況の中で市民の皆様に正しく、わかりやすくお知らせすることが必
要でございますので、改めて別の視点から「広報とみおか」に掲載すべく、現在準備を進めていると
ころでございます。内容につきましては、年明けの2月号において実質公債費比率を初めとする財政
状況などの特集を組んでいく予定でございます。

また、現在平成19年度予算を編成中でございますが、3月議会においてご議決をいただいた後に、
各地区に出向いて予算の説明会を開催していく予定でございますので、ご理解をいただきますようよ
ろしくお願いいたします。

次に、美術博物館とかぶら健康センターについて、指定管理者制度の活用を視野に入れているのか
とのご質問にお答えをいたします。茂原議員さんご承知のとおり指定管理者制度につきましては、地
方自治体の公の施設に関し、従来の管理委託制度にかわって法人などの管理者を指定し、施設の使用
許可なども含めて管理運営を行わせる制度でありまして、平成15年の地方自治法の改正によって創
設、導入されたものでございます。この指定管理者制度の導入によりまして、民間事業者やNPO団
体等の民間参入、あるいは施設管理の効率化と経費の縮減が図られますとともに、民間事業者等が有
する専門性やノウハウが施設の管理運営に生かされることにより、より質の高いサービスの提供が期
待できるものとして、近年全国の地方自治体で数多く導入をされておるところでございます。富岡市
におきましても、現在4施設について指定管理者に施設の管理をしていただいているところでござい
ますが、そのほかの公の施設につきましては、指定管理者制度の対象となるべき施設の検証はしてい
るものの、現段階では個々の施設につきまして、指定管理者制度を活用すべきかどうか、あるいはど
の施設を何年度までに導入すべきかといった具体的な検討はしていないというのが実情でございます。
ただ、現在行政改革大綱及び集中改革プランを策定中でございまして、各施設の担当とは断片的に
すり合わせを進めておりますので、今後議会の特別委員会や市民の検討委員会におきましてもご協議
をいただき、一定の方向性を見出してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
次に、赤字額を決めた上でのコスト管理方法について、どのように考えているのかとのご質問でご
ざいますが、財政状況が厳しい中、現在の運営方法をいつまでも続けていくことは困難であり、発想
の転換が必要であることは茂原議員さんご指摘のとおりでございます。このため茂原議員さんのご意
見を貴重なご提言として受けとめさせていただきますとともに、文化施設や福祉施設が有する本来的
な意義、目的、あるいは住民の福祉の向上ということを十分に勘案しながら、真剣に考えてまいる所
存でありますので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
以上、私からの答弁とさせていただきます。

〇議長(勅使河原喜夫君) 4番。

〇4番(茂原正秀君) ご答弁、ありがとうございました。
最初に、実質単年度収支の件ですが、これは富岡市だけでなく、全国の自治体が国の三位一体改革
により、同様な課題を抱えております。富岡市の場合はこのまま進みますと、平成20年度の予算を
組むのが難しくなることも考えられるようですが、このままでは2年後大きな竜巻の直撃を受けてし
まうという危機感を持って、もはや待ったは許されないという気持ちで、ぜひ実り多い集中改革プラ
ンを策定していただきたいと思います。

また、市民の皆さんに財政状況を正しく、わかりやすく知っていただくための具体策につきまして
は、明快なご回答をいただきましてありがとうございました。来年2月号の「広報とみおか」で特集
を組んでいただけるということですが、多くの市民の方々が抱く疑問や不安を払拭できるような内容
にしていただけますよう強くお願い申し上げます。

そして、3件目の美術博物館とかぶら健康センターの件ですが、現在集中改革プランを策定中とい
うことですので、具体的なお答えをしづらいとは思います。しかしながら、財政的に余裕があるとき
ならばともかく、予算を組むのに四苦八苦する状態が間もなく来るかもしれないときに、万一問題を
先送りするような対応をとるとすれば、富岡市の将来に禍根を残すことになるかと思います。美術博
物館に少々触れてみますと、この施設は平成17年度の決算書によりますと、水道光熱費に当たる光
熱水費が1,863万円かかっております。そして、同様に市役所の本庁舎、これは北庁舎と南庁舎
も含めたものですが、こちらの光熱水費は1,414万円とのことです。職員数が10名足らずで展
示室の入場者が1日平均およそ40名ほどの美術博物館の方が、何百人もの職員がいて、多くの市民
の方が出入りする本庁舎よりも3割も多く水道光熱費がかかっているという現状には、本当にこれで
いいのだろうかという大きな疑問を感じます。ただ、つけ加えますと、美術館の職員の皆さんは館長
さんを初め全員が何とかしようと一生懸命努力をされています。10個ある明かりをつけるのは5個
に減らすぐらいの努力はもう既になさっています。これからさらに徹底したコストの削減といっても、
今のやり方をさらに進めるのでは、残った5個の明かりをもう二つ消しなさいというようなもので、
やっても大きなコストの削減にならないだけでなく、施設の質を下げるだけになりかねないとも思い
ます。ここは発想の根本を変えて、電気代が最もかかる原因である365日、24時間、温度と湿度
を一定に管理している収蔵庫の使い方を見直すとか、市の財政状況が改善するまでは1日に数名ほど
のお客しか期待できないような時期は、あえてあけずに閉館するなど、抜本的な改革をしなければな
らないときが来たのではないかと私は感じています。

建設費用と美術品購入で30億円以上かけた美術博物館とはいえ、今後毎年1億円近い赤字を出し
たままで存続させていくのは、今の富岡市にとって大きな重荷になるだけでなく、市民の皆さんのご
理解をいただくのも困難ではないかと思います。市の財政負担を減らしながら、末永く施設を存続さ
せていくため、さらに今後合併が進めば、どんどんふえる重複施設対策の第一歩として、市民の皆さ
んの理解を得られるような対応をしながら、財政健全化を進めていただきますことを最後に要望いた
します。

以上で私の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。